青く澄み切った海と空、そして深い緑の原生林のテニアン島は不思議アイランド。時間が止まったままの空間にハイクをします。
スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。






--⁄--⁄-- --:-- カテゴリー:スポンサー広告
▲pagetop








遥かなる羅宗の台地~米軍演習場計画に向けて


遥かなる羅宗の台地~米軍演習場計画に向けて

  

 

 

テ二アンの北部に位置する羅宗台地(164m+)は原生林に囲まれ、麓のジャングルから競り上がるように台地の頂上まで傾斜が続きます。途中ホッと一息つく平地が少しばかりあるが、そこはトゲだらけの草原でそれを踏み分け進んで行くとつかの間、また傾斜が一気に台地の頂上まで続いて行く。

羅宗の名前の由来はラスー氏(Mr.Lasu、国籍はわかりません。)がここで牧畜を営んでいたので、その名前を日本人が当て字に「羅宗」としたそうです。英語名ではMt.Lasuと書きます。

 

私にとって遠くに眺めては通り過ぎていた遥かなる存在だった羅宗の台地は、一歩その中に足を踏み入れた瞬間に、様々な感動と自然への思いやりを私に投げかけてくれました。

羅宗台地の頂上に日本時代に祭られた「羅宗神社」はテ二アン島の隠れた観光のスポットでもあります。北部に大きく横たわるこの羅宗台地の尾根から麓にかけての原生林は、太古の昔から、日本時代までの名残りが所々に残され、大自然と共に今も静かに息づいている。そこにはまるで時間が止まったかのような空間があるのです。

 

しかし、マリアナ政府テ二アン島は1994年、アメリカ海軍の演習場として島の3分の2の敷地をリースしました。

1995年にはアメリカ自然保護局と米軍の契約の下で、主に羅宗台地や島の高台に生息する野鳥やフルーツバットの生息調査が行なわれました。特に今ではほとんど絶滅状態の「マリアナス メガポード」の生息調査です。(野鳥の一種で鶏より少し小さく、鶏と同じく地上で生活しています。現在はフルーツバットと同じく絶滅状態。)

大自然の宝庫、羅宗台地の行く末がこの時から決まっていたのです。小鳥もトカゲも植物も森の生物達は今はまだ何も知りません。

あまり喜んで取り上げたくない話題だけれど、現実を見つめることも時には必要。今日はそんな未来を抱えた羅宗の姿を思い浮かべてみたいと思います。

     

             

             READ MOREから続きます。





今は2008年。

2011年を目標にテ二アンの北部一帯が米軍の演習場になると言われているので、それまであとわずか3年を切っています。米軍演習場の建設に関わる資材の搬送一覧表もテニアンの受け入れ側にはすでに届いているという。軍の計画は着々とそして確実に進んでいます。まだ形として何も建設に着手しているわけではありませんが、第2次大戦のテ二アン侵攻後1年で世界一大きなエアーベース、広大なミリタリーキャンプ、その他の軍の重要な施設をを完成させたアメリカ軍ですから軍が建設を開始すれば、あっという間に完成してしまう事でしょう。

 

それは、14年前にチャモロと米軍の間で取り交わされた「約束」です。アメリカ軍に託した地域の中にはテ二アン島の大切な自然と歴史が今も息づいている「羅宗台地」が含まれているのです。

               

 

チュルビーチに向かう道沿い、羅宗神社の看板がある角をを右に入り、なだらかな坂を登ります。大きなガジュマルの木を右に見ながら羅宗神社まで、雨季だと草がボーボーでセダンのお腹を雑草でこすりながら前進します。

          

羅宗神社の神殿の先の展望台はサイパンを見渡せる、それは素晴らしい眺めです。でも、行っても展望台までで、私が始めて羅宗の原生林の中をハイクをする機会を得たのは去年の12月の事でした。

それから半年の間に合計4回、時には北から、時には西側からとそれぞれの羅宗の顔を見てきました。

 


初めての羅宗のハイクはフレツリちゃんをお誘いして。羅宗神社から出発して南尾瀬から麓にかけてハイクをしましたが、難易度も高いかなりきついハイクでした。

              

                         

                       

羅宗の原生林には今でも古い樹木が台地に根をおろしています。「ウムム」の大木。こんな立派な大木が沢山あります。

    

   

 

南尾瀬には戦時中の野戦病院に使われていた洞窟もあるという。(野戦病院の洞窟は現在はもう埋められている、と言われていますが私はまだ存在すると思っています。)雄大な景色の中、沢山の洞窟が今でも残されています。羅宗の山の中には今でも日本時代の名残りもあり、風呂場の跡やトイレ、天水タンクなども残っています。羅宗神社に登る参道もありました。

    

   

 

そして2回目に挑戦したのが、今年の1月。これがまた、大変なハイクでした。

出発がブロードウェイ沿いにある日之出神社の少し手前にある、羅宗の北側の麓から北の頂上付近にある洞窟の要塞を探索してから羅宗神社まで北側の尾瀬を辿ります。

思い返せば楽しい想い出なのですが、神社のある頂上まで5時間余りのハイク、そして麓に戻るまで蜂には刺されるは、お腹は空くはで、道中そのコースを選んだコール先生に「なんでこんなコースを選んだの~?」と文句を言ったものです。

上写真中央遠くに見える南洋桜の木の辺りが羅宗神社です。この日の最終目標地点が羅宗神社でした。

    

      

ジャングルに入ってまだすぐの頃。ひたすら傾斜が続きます。

コール先生とエリカの間に見えているオレンジ色のリボンは米軍基地化前に調査団が入ってマーキングをしたものです。

   

    

自然の中に多くの戦跡も発見できます。私達の前にあるのは岩を積み上げた「タコツボ」と呼ばれる防御用のシェルター。

   

    

ひたすら傾斜が続き、道などは全くあってないようなもの。通れるだけの幅があればそこが道だと思ってください。

    

    

第一の目的地の窓付き防御要塞に到着した所。青の矢印の所に窓があってエリカが

顔を覗かしています。やっと辿り着いて感激の一瞬が忘れられません。さっきまで文句を言ってたけどコール先生に感謝!大きな洞窟を要塞に造り変えたのは日本軍でした。羅宗のほぼ頂上付近で見渡しが良い場所に造られています。(最後にビデオをアップしていますので、そちらで中の様子がわかります。)

    

    

2月にはマサさんや青木さん達も加わり、羅宗神社から出発し、北側の尾根づたいにノースフィールドの見える北の端までハイクをしました。

尾根づたいと言っても時には麓付近まで下り、また尾根に戻るという、一直線には進めません。

   

    

写真は青木さん(向かって左)とマサさん(右)。パンダナの木の根の下で。日光のあまり当たらない原生林の中ではこうして根が長く伸びるんですね。

    

    

この日の終点のノースフィールドを見下ろす地点。ノースフィールドから羅宗台地を望むことはありましたが、羅宗から見たノースフィールドはこれで最初で最後かも。

    

    

そして最後がコール先生がアメリカに発つ4月を目前にしてチューロ側の8thアベニューからハーレム地区に入り、羅宗の西の斜面をハイクしました。

上の写真は西側斜面の羅宗。やはり傾斜は厳しいです。

この頃は羅宗台地の特徴も分かり始めて体力も毎週のハイクで補われたのか、自然の一つ一つに目を向ける余裕もあり楽しいハイクした。

    

    

アスファルト工場跡を見学するのでまずはここから入ります。後方に見えるのが羅宗台地です。

    

    

麓は湿気が多いのかシダが密集して生息しています。濃い緑が美しい。

   

    

これもシダの一種ですが、もっと台地の上に行くとよく見かけます。チャモロの薬草にも使われるシダ。名前がわかりません。

    

    

野鳥の巣も沢山見かけられます。

    

    

自分では手が届かないと思っていた遥なる羅宗の台地が、この頃にはずっと身近になり私のすぐ傍で息づいていました。羅宗台地は一歩足を踏み入れると、その雄大さに胸を打たれます。その雄大さには「たちおち」できないけれど、私達を大きく包み込んでくれる自然の優しさと恵みがありました。

 

島のあちこちに、そして羅宗台地の西側には大きな実弾演習場の建設も控えています。

軍事演習場や諸施設の設計図はしっかりと引かれ、計画通り着実に進んで行くことでしょう。

羅宗台地の自然がこれからどうなって行くのか、テ二アンブルーの海が白砂のビーチが、島に根を下ろしたジャングルがどうなるのか、多くの懸念が付きまといます。

「約束」は必ず果たされる日が来る事を、すぐ近くに来ている事を胸に置きながら再び遥かになりつつある羅宗の台地の中で、あの大自然の息づきをぜひもう一度、体一杯感じてみたいと思います。


フレツリちゃん、コール先生、Judeの撮影してくれた写真、またビデオを一部アップさせていただきました。ありがとう。

                           

                            

                             By michi


羅宗台地の原生林は迷路のようになっています。原生林の探検は現地のガイドと共に同行することをお薦めします。

References

Recent Sightings of the Micronesian Megapode on Tinian, Mariana Islands http://www.uog.edu/up/micronesica/dynamicdata/assetmanager/images/vol31/odaniel.pdf

 

 


2008年1月29日 羅宗台地、中腹、草原にて。羅宗の頂上をコール先生が撮影。


2008年同日、 羅宗台地、北側斜面頂上付近、日本軍防御要塞の洞窟内360度をコール先生が撮影。馬鹿笑いをしてオフザケの私とJudeの声は気にしないでね。


2008年同日、私のビデオカメラでJude 撮影、羅宗 日本軍防御要塞、洞窟内にある窓から外を見ています。要塞の中には3つの窓がサイパン島を見渡す方向に造られていました。

スポンサーサイト







2008⁄11⁄14 09:15 カテゴリー:気ままにテニアン ハイク  comment(4) trackback(0)
▲pagetop












コメント


もっと地球に優しく
あの島の三分の二が米軍の演習のために変えられてしまうと思うと痛ましいです。しかも既にテニアンでも絶滅危惧種が存在しているとは、残念でなりません。
25年程前、サイパンでフルーツバットのスープを飲みました。バットが姿のまま入っていて、キャーキャー言いながら翼を広げたりしたのを覚えています。その後から、バットを「フィリピンから輸入している」と聞きましたが、絶滅寸前と伺い、名物料理だったとは言え、今ではちょっと罪悪感さえ感じてしまいました。
お写真を見ただけでも、息切れしそうな険しさ、そして目にも楽しい美しい景色の数々、貴重な羅宗の自然をじっくり、目いっぱい楽しませていただきました。
(笑い声もいいアクセントでした!)
(2008/11/15 21:42) URL | ありどん[ 編集]


あははは、ありどんさん、笑い声には我ながらお恥ずかしい限り!

いや~、フルーツバッドは大変貴重な食体験ですよ。うちのダンナの大好物で昔はロタ島の親戚から頂いたりしてました。チャモロの伝統ある料理なんですよ。チャモロの人達はフルーツバッドを食べるとね、その食べた手を洗いたくないって。フルーツの良い香りをいつまでも楽しみたいんですって~!(笑)

結果的には絶滅状態ですが、かつては大変貴重なタンパク源だったんですね。
(2008/11/16 09:17) URL | michi[ 編集]

今は昔
27年前、あのまだ切り開かれていなかったラソーの中を、武さんとマチョティ片手に、羅宗神社を探して歩き回った日が懐かしいです。
(2008/11/17 03:46) URL | バンダナおやじ[ 編集]


羅宗神社は観光に行くツアーグループの為に道路の整備をしてるんであって、もしもこれから演習場になって入れなくなったら、またその27年前の頃のジャングルに戻るかもしれないですよね。
でも今度はマチェディを持ってても、神社には行けなくなるね。
武さん、元気かね~。(懐)
(2008/11/17 07:00) URL | michi[ 編集]



コメントを投稿












管理者にだけ表示を許可する



トラックバック


trackback URL


| HOME |

テニアンからです~。

michi007

Author:michi007
いつも皆さんお世話になってます、michiです。
テニアン島は小さい島と思っていましたがとんでもない!
歩いてみると自分がいかにちっぽけかがわかります。
テニアンでのハイクは自然の素晴らしさや自然への思いやりを
教えてくれます。皆さん、michiとハイクをしませんか。

PAPACOCOテニアン何でも掲示板


PAPACOCONUTS TINIAN

テ二アンからの独り言





FreeKibble.com


クリックでシェルターのワンちゃん、ネコちゃんにご飯を!


カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

ハイクレポート


カテゴリー


コメントありがと。


いらしゃーいハイカー


リンク


月別アーカイブ


最近のトラックバック


ブログ内検索


RSSフィード


ブロとも申請フォーム


▲pagetop



Copyright © 2017 ハイクス オン テニアン 天仁安 浪漫探訪. All Rights Reserved.
template by nekonomimige material by blannoin
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。